開業部会 業務お得情報⑤

~定年後再雇用者等、無期雇用転換制度の例外を適用するために~
「有期雇用特別措置法」により計画書を提出し認定を受ける必要があります

 平成24年8月の労働契約法改正により、「無期転換ルール」が定められました。
同一の使用者との間で、有期労働契約が通算で5年を超えて繰り返し更新された場合に、労働者の申し込みより無期労働契約に転換します(平成25年4月1日以降の有期労働契約から通算労働契約の対象となります)が、その例外としての特別措置が定められました。


≪有期労働契約特措法(「専門的知識等を有する有期雇用労働者等に関する特別措置法」≫

(1)高度な専門的知識等を有する有期雇用労働者
(2)定年後引き続き雇用される有期雇用労働者(継続雇用の高齢者)
上記の労働者が、その能力を有効に発揮できるよう、事業主がその特性に応じた適正な雇用管理を実施する場合に、一定の期間については、無期申込権が発生しないこととする特例が設けられました。


≪計画の作成≫

(1)高度な専門的知識等を有する有期雇用労働者
「第一種計画認定・変更申請書」を作成して都道府県労働局へ提出します。
(2)定年後引き続き雇用される有期雇用労働者(継続雇用の高齢者)
「第二種計画認定・変更申請書」を作成して都道府県労働局へ提出します。


≪実務上の留意点≫

社会保険労務士が実際の業務として対応する際の留意点を下記に列挙いたします。

1. 東京都では「東京労働局雇用環境・均等部指導課」(九段第3合同庁舎14階 03-3512-1611)にて、有期労働契約特措法の問い合わせ受付と、計画認定を行っておりますが、所轄の労働基準監督署でも書類提出は可能です(細かな問い合わせは受け付けておりません)。
2. 書類提出の予約は不要です。
3. 書類は、全て2部ずつ用意しましょう。
4. 法人単位での計画作成であり、雇用保険適用事業所単位ではありません。
5. 社会保険労務士が提出代行を行っても、決定通知書は事業所への直送となります。
6. 書類提出日から計画の決定通知がされるまで、2~3ヵ月程度かかっています。平成29年度中の認定が必要であるならば、必ず年内に提出してください。
7. 「第二種計画認定・変更申請書」の場合、事業所の「高年齢者雇用推進者」について必ず確認してください。企業全体の常用労働者が30人以上ですと「高年齢雇用状況報告書」の届出が義務ですが、そうでない小規模事業者の場合は、書式は自由でいいので「誰を・いつから」が明確に分かる推進者選任書類を必ず作成してください。
8. 「第二種計画認定・変更申請書」の添付書類(雇用管理に関する措置内容が高年齢者雇用推進者の選任だけの場合)


  書類名称 備考
1 高年齢者雇用推進者の選任が分かる書類 高年齢雇用状況報告書など
2 就業規則の表紙  
3 定年の部分と施行期日の分かる箇所  
4 定年の経過措置がある場合は労使協定  

現在、第二種計画認定の件数が集中しており、計画の認定までには時間を要し、平成30年4月に向けて更なる混雑が予想されております。定年後の継続雇用中で5年経過する従業員が発生する前に、社会保険労務士として、スピード感を重視したコンサルタントをしていきましょう。

(関連サイト)
http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/hourei_seido_tetsuzuki/roudoukijun_keiyaku/_120752.html



開業部会 小松 勝