開業部会 業務お得情報⑮

開業部会 業務お得情報⑮

【東京都 中小企業雇用環境整備推進専門家派遣】


助成金のように企業が金銭を受けるものではありませんが、顧問先獲得のきっかけになり得る、東京都の専門家無料派遣の制度です。
社労士は東京都からの依頼に基づき、企業訪問の上、労務に関する助言・提案を行います。企業側はこの制度を利用するにあたり、申込書を提出することになりますが、申込書の提出時に派遣する社労士を指定することも可能となっています。
顧問先で、契約業務に含まれている場合は不可ですが、そうでなければ(別契約の業務内容の相談に応じることであれば)、派遣される専門家になることもできます。


○申請できる企業の要件

期間:平成28年4月18日(月曜日)から平成29年1月31日(火曜日)まで
要件:
(1)都内に本社または主たる事業所が所在していること。
(2)常時雇用する労働者の数が300人以下の企業、一般社団法人及び一般財団法人等であること。
(3)雇用環境整備推進にかかる取組計画を策定し、取組の実施を予定していること。
(4)仕事と育児の両立を目的とした取組計画を策定する企業等は、「とうきょう次世代育成サポート企業」として登録していること。
派遣回数:年度内に1社5回まで(1回につき原則2時間以内)
報酬:16,700円/回(東京都から派遣社労士への報酬)
助言の内容:
①仕事と育児の両立推進に関すること
②仕事と介護の両立推進に関すること
③非正規労働者の雇用環境の改善に関すること
④働き方・休み方の改善に関すること
⑤その他雇用環境整備の推進に関すること
東京都の案内には上記の記載がありますが、雇用環境整備であれば幅広く認められますので、全社的な就業規則の相談や雇用契約の見直し、労務相談に応ずることができます。



○企業への活用提案

当方の本年度の利用ですが、知人社長(企業規模10名未満、社労士はずっと入れていない)の会社を月1回で訪問しています。
会社規模が小さいことや総務経理の事務担当者がいることから、社労士を入れることは今まで考えていなかった会社です。
会社の歴史も長く、社長や事務担当者にはいろいろと心配事があるという話を聞き、「御社としては費用をかけずに、私が訪問することができますよ。」と提案しました。
「このようなサービスがあるならば是非、古いままの就業規則の見直しのアドバイスをしてほしい。」という依頼を受けて訪問しています。


○派遣までの流れと派遣後の対応

まず、申請書を企業が東京都に提出しますが、企業側が派遣社労士を指定する場合、申請書に社労士名を記載します。
都は申請書を受け付けた後、企業担当者に労務上の課題等についてヒアリングを行います。
その後、都から社労士が派遣されますが、企業側が社労士を指定した場合は、都より指定された社労士に依頼が行われます。
都によるヒアリングシートも資料として渡されますので、労働法の順守状況や協定書の提出状況、就業規則の整備状況等の情報を得た上で、実際の訪問に行くことができます。
社労士は、毎回の訪問後にA4サイズの報告書を都に提出し、最後の訪問後に成果物(あれば)を提出します。
秋の時点で、「まだ空きがあるので、積極的に活用を案内していただけると嬉しいです。」と都の担当者より話がありました。社労士への相談はしたいけれど、顧問までは・・・と思っている企業は多いと思います。相談対応としては金額の大きいものではありませんが、小規模の企業向けに入り口案内としていかがでしょうか。


開業部会 金光 由美子 高橋 知子



このページの先頭へ