知って得するお役立ち情報⑩

「2022年4月からは中小企業も措置義務化となる、
労働施策総合推進法(パワハラ防止法)について」


2022年4月からは中小企業も労働施策総合推進法(パワハラ防止法)※の対象となります。就業規則の改定などの顧客からの問い合わせにむけ、労働施策総合推進法について、中小企業が実務上取るべき対応と参考になる資料についてお伝えします。
※大企業では2020年6月施行済み


・労働施策総合推進法の条文(第三十条の二、三)

(雇用管理上の措置等)
第三十条の二
事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。
2 事業主は、労働者が前項の相談を行ったこと又は事業主による当該相談への対応に協力した際に事実を述べたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
3 厚生労働大臣は、前二項の規定に基づき事業主が講ずべき措置等に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針(以下この条において「指針」という。)を定めるものとする。
4 厚生労働大臣は、指針を定めるに当たっては、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴くものとする。
5 厚生労働大臣は、指針を定めたときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
6 前二項の規定は、指針の変更について準用する。

※この条文にでてくる指針とは、下記の告示第5号のことです。
告示第5号
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00011660&dataType=0&pageNo=1



(国、事業主及び労働者の責務)
第三十条の三
国は、労働者の就業環境を害する前条第一項に規定する言動を行つてはならないことその他当該言動に起因する問題(以下この条において「優越的言動問題」という。)に対する事業主その他国民一般の関心と理解を深めるため、広報活動、啓発活動その他の措置を講ずるように努めなければならない。
2 事業主は、優越的言動問題に対するその雇用する労働者の関心と理解を深めるとともに、当該労働者が他の労働者に対する言動に必要な注意を払うよう、研修の実施その他の必要な配慮をするほか、国の講ずる前項の措置に協力するように努めなければならない。
3 事業主(その者が法人である場合にあっては、その役員)は、自らも、優越的言動問題に対する関心と理解を深め、労働者に対する言動に必要な注意を払うように努めなければならない。
4 労働者は、優越的言動問題に対する関心と理解を深め、他の労働者に対する言動に必要な注意を払うとともに、事業主の講ずる前条第一項の措置に協力するように努めなければならない。

・上記の条文と指針で義務付けられている事業主が講ずべき措置は下記4点です。(ちなみに、これらを守らなくても罰則規定はありません)

①事業主の方針の明確化と、その周知・啓蒙
②相談・苦情対応に必要な体制の整備(相談窓口など)
③職場におけるハラスメントへの事後の迅速かつ適切な対応
④併せて講ずべき措置(プライバシー保護、不利益取り扱いの禁止等)

これらを就業規則などに盛り込み、会社の取組を明文化することになります。また、配慮義務ですが、職場におけるパワハラを防止するための望ましい取組として社員への研修実施等が挙げられております。

顧客より就業規則の改定のみならず、実際の体制構築やハラスメント研修をしてほしい等の相談をされた場合には、情報収集に役立つ厚生労働省のサイト「明るい職場応援団」が役立ちます。URLは下記となります。
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/jinji/download/

また、厚労省の「パワーハラスメント対策導入マニュアル」には会社が、パワーハラスメント防止対策をどのように構築していったらよいか、順を追って説明がされており、相談票や社員研修の資料もあり大変参考になる資料です。私もこれらの資料を実際に使い、顧客のハラスメント研修をしています。

厚生労働省「パワーハラスメント対策導入マニュアル第4版」
https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/pdf/pwhr2019_manual.pdf

労働施策総合推進法
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=341AC0000000132



千代田統括支部 開業部会 小島かつら

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