知って得するお役立ち情報④

厚生年金保険料等にかかる納付猶予制度(特例)について


新型コロナウイルス感染症(以下「新型コロナ」といいます。)の影響により、社会保険料等の納付が困難になっている事業主も少なくありません。今回は、新型コロナの影響により、厚生年金保険料等の納付が困難になった場合の納付猶予制度(以下「特例」といいます。)(日本年金機構)をご案内させていただきます。


1.概要

新型コロナの影響により、事業等に係る収入に相当の減少があった事業主は、申請し許可された場合、当該特例が適用され厚生年金保険料等の納付を1年間猶予することができます。この納付猶予の特例が適用されると、担保の提供は不要となり、 延滞金もかかりません。


2.対象事業所

① 新型コロナの影響により、令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、事業等に係る収入が前年同期に比べて概ね20%以上減少している。
② 厚生年金保険料等を一時に納付することが困難である。
なお、持続化給付金等を申請済である事業所であれば、対象になります。

3.対象となる保険料等

・令和2年2月1日から令和3年2月1日に納付期限が到来する保険料等(令和2年1月分から12月分)
・遡りは可能です。ただし、令和2年2月1日から令和2年4月30日(特例施行日)までの間に納期限が到来している保険料等(令和2年1月分から3月分)は、令和2年6月30日までの申請により遡って特例を利用できるため、既に期限は経過しています。

4.申請書の作成

以下のリンクより、申請書をダウンロードできます。
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/20200501.files/03.pdf

【筆者の事例】
顧問先より、先月末まではなんとか社会保険料は納付ができていたが、今月末以降は納付が困難になりそうだという連絡が入りました。筆者が申請書を作成した時点では、その月の納入告知書はまだ届いていませんでした。そのため、納付すべき保険料の欄は「納付書未受領」の旨を記載し、提出しました。

・猶予額の計算について
顧問先より、持続化給付金の申請に必要とした書類を一式預かることで、収支状況を記入しました。

5.申請先及び申請後の流れ

申請先:所轄の年金事務所
e-govでの電子申請も可能です。
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/20200501.files/denshiQA.pdf

申請後:審査の後、納付の猶予(特例)許可通知書が事業主宛に送付されます。
※筆者の事例では、申請から許可通知書の発行まで約1週間でした。年金事務所から顧問先への簡単なヒアリングの電話があったそうです。

6.その他

口座振替を利用している事業所の場合は、特に手続きはせずとも口座振替が停止されます。なお、健保組合については、各組合に詳細をお問い合わせください。
労働保険料についても同様の制度があります。また、既に何らかの納付猶予を受けている事業所が別の納付猶予を希望する場合は、許可を受けている納付猶予にかかる申請書と通知書を添付することにより、新たに猶予を希望する申請書の記載を一部省略することが可能です。



開業部会協力委員 金光由美子